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最近仕事が忙しくて全く創作できていません
正月頃に気の迷いで書いた小説もどきを投稿してお茶を濁します

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「バナナ型神話」

いつものフィニさんがファーブさんのために天地創造した系のキチガイ妄想



昔むかし、フィニさんという少年がいました。
フィニさんはかれのママがパパとお別れしていたときにできた子どもだったので、まわりのみんなはふしぎがりましたが、ママとお姉ちゃんのキャンディスは、「きっとこの子は天使がさずけてくださったのよ」とフィニさんをとてもかわいがりました。
じっさいフィニさんは、天使が神さまに言われて人間の世界につれてきた神の子どもだったのですが、それは人間のあずかり知るところではありません。
ただフィニさんはだれが見てもならぶもののない天才で、人びとは口ぐちにこの子はアインシュタインのさいらいだ、きっと世界をかえるぞと言いました。
まったくそのとおり、フィニさんはふはいしきった人間の世界を一回こんていからくつがえし、再びそうぞうするためにつかわされたのですから。

それがかわったのは、フィニさんがもうすぐ5才になろうかというある日のことでした。
ママが、フィニさんに「もうすぐおたんじょう日ね。プレゼントにあなたの大好きなものをあげるわ。」と言いました。
「なにがいいかしら?しょうらいはかがくしゃになりたいって言ってたわね。工作セットでも、ぶあついずかんの本でも、なんでもいいわよ。もしちゃんと使うなら、コンピューターだってかってあげる。」
ママはフィニさんのほしがりそうなものをあれこれ思いうかべました。
しかし、フィニさんのこたえは思ってもみなかったものでした。
「ママ、ぼくなにもかってもらわなくていい。それよりあたらしい兄弟がほしい。」
フィニさんはきらきらした目をして、そうこたえました。
ママはおどろいて言いました。「どうしてあたらしいかぞくができるなんて思うの?」
「お姉ちゃんが、こないだ友だちのステイシーとおしゃべりしてるのをきいたんだ。
ママはあたらしいパパとけっこんして、あたらしい弟をつれてきたいんだって。
でもその人はいつまでもアメリカにいるわけじゃなくて、もうすぐイギリスにかえっちゃうかもしれないんだって。ちがう?」
フィニさんのこたえはママも、そしてフィニさんをつかわした天使でさえもよそうしていなかったものでした。


フィニさんは、本当ならまさにこの5才のたんじょう日に、ママから発明の道具をもらい、
かれの作った発明品が世界に大いなるパラダイムシフトをもたらし、
世界からせんそうやまずしさ、苦しみや死がなくなり、
すべての生きものは心を一つにし、
自然のすべてはばんぶつのれいちょうたる人間のもとにひざまづき、
神の国がついにこの世にあらわれるはずだったのです。


しかしそのかのうせいは今ついえました。ママは言ったのです。
「そう…あなたにいつ言おうか、とてもまよっていたの。本当にいいの?あたらしいかぞくとなかよくしてくれる?」
「うん。ぼくにだけプレゼントをかうより、ママとお姉ちゃんとあたらしいパパとあたらしい弟と、みんながたのしくなるものをかおうよ。」
フィニさんのそのことばで、ママはあたらしいパパとのけっこんをきめたのです。
フィニさんとお姉ちゃんのキャンディスは、こっそり目くばせをしてよろこびました。

こうして、じんるいの未来とひきかえに、あたらしいかぞくがやってきました。
パパはおだやかでとてもやさしいパパで、フィニさんとキャンディスをかわいがってくれます。
そして、フィニさんがまちのぞんでやまなかったあたらしい弟のファーブは、フィニさんとおなじようにものを作ることが好きだったため、すぐに2人はうちとけてなかよくなりました。このせいたかのっぽでものしずかな弟に、フィニさんは言いました。
「ファーブ、おまえとならなんだって作れそうな気がするよ。きっと毎日さいこうに楽しくなるぞ!」

フィニさんはもらうはずだったプレゼントのかわりに、かわいいペットがほしいといいました。
これからパパとママとお姉ちゃんとファーブと、みんなでペットをきめにいくのです。
今日もきっとすばらしい一日になりそうです。青い空は、くもひとつない晴ればれとした天気でした。


じじつ、すばらしい一日になるわけはないのです。
神の国はとおざかり、ちじょうにはふたたびあんうんが立ちこめることでしょう。今日もあらそいはなくならず、うえもなくならず、人びとは苦しんで生み、苦しんで死んでゆくことにかわりはありません。

フィニさんが世界をさいこうちくする日は少なくともなん十年も先にならなければこないでしょう。もしかしたらいっしょうこないかもしれません。なにせかれは神さまのいしをすいこうするまえにファーブとであい、自分のもくてきをもってしまったのですから。

神の子どもだったフィニさんの、このせんたくによって、人間は神の国でえいえんに生きるというかのうせいをうしないました。しかし、たったひとつだけ人間にのこされたきぼうがあります。それはあいする人たちとの絆です。

フィニさんは、えいえんのいのちやえいえんのえいこうよりも、もっとみぢかで大切な、かぞくのきずなをえらびました。
苦しみにみちたよのなかでも、人間はつねに愛という大切なものをもっていられるのです。



以上の文章はAD5672年に死海跡地から発見された文書である。これが古代の文明にて信仰されていた宗教の神話の一節であろうことは想像に難くない。
この神話はバナナ型神話、すなわち神と近い位置にいた人類が石ではなくバナナを選んだため人類の命は儚いものとなったという話の類型と考えられるが、古代の人々はこの神話に自らのルーツを見出していたのであろう。

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